2010年07月15日

出血性外傷患者に止血剤が効く?

命に関わるような重篤な出血(つまり出血がそんなに大量な時)に止血剤が効くなんて、そんなバカなと思うんだけど、、、

トラネキサム酸が、出血性外傷患者の死亡リスクを低減:2万例の無作為化試験
http://www.carenet.com/news/det.php?nws_c=15472

トラネキサム酸は止血剤の一種で、線溶系(血栓を溶かす体の機能)を阻害することで止血作用を発現する。血管が破綻するとそこに血栓ができて出血を止める、これも止血作用の一つ(一つであって全てではない、他にも血管が収縮したりなどの作用もある)ですが、命に関わるような多量の出血を、こんな止血作用で抑えられるはずがない、、、というのが、外科医や救急医の常識です。
でも、この研究は、死亡リスクさえも減少させたと結論している。
ほんまかいなと思うのだが、かなり大規模で、その上「プラセボ対照無作為化試験」ってんだから、信用度の高い研究なんでしょう。
う~む、考えてしまう。これは、救急医薬品のなかにトラネキサム酸のアンプルを何本か入れておかないといけないかな。

「40ヵ国、2万例の外傷患者のプラセボ対照無作為化試験」を行い、「トラネキサム酸は、10分以上かけて1gを負荷投与したのち、8時間で1gを静注投与することとした」。
トラネキサム散の1g注射液は、日本でも保険適用されています。
例えば、、、
トラネキサム酸注射液1000mg「タイヨー」
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3327401A4231_1_04/
その効能は、、、
-----(ここから引用)-----
○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
(白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、および手術中・術後の異常出血)
○ 局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒などの症状
湿疹およびその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹

○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹などの症状
扁桃炎、咽喉頭炎

○口内炎における口内痛および口内粘膜アフター
-----(引用、終わり)-----

投与方法は、静脈注射か筋肉内注射(ただしこの場合は、250mgから500mg/回)、あるいは点滴静注。

で、結論は、、、
-----(ここから引用)-----
全死亡率は、プラセボ群の16.0%(1,613/1万67例)に対し、トラネキサム酸群は14.5%(1,463/1万60例)と有意に抑制された(相対リスク:0.91、95%信頼区間:0.85~0.97、p=0.0035)。

出血による死亡リスクも、プラセボ群の5.7%(574/1万67例)に対し、トラネキサム酸群は4.9%(489/1万60例)と有意に低下した(相対リスク:0.85、95%信頼区間:0.76~0.96、p=0.0077)。
-----(引用、終わり)-----

この研究結果から、「出血性外傷患者ではトラネキサム酸の使用を考慮すべきである」。
PubMed
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20554319
Tranexamic acid safely reduced the risk of death in bleeding trauma patients in this study. On the basis of these results, tranexamic acid should be considered for use in bleeding trauma patients.
ラベル:科学 独り言 医療
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2010年07月13日

ケーツーシロップ、助産師、ホメオパシー

助産師が、助産師として当然すべきであったことをせず、防ぎ得た脳内出血が乳児に起こり死亡させた(と、原告側が主張している)事件です。
どうも読売の地方版が最初に報じたようです。
「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100709-OYS1T00214.htm
全国版には出ていない(ようです)。

毎日は10日になって報じている。が、これも地方版の上に、さらに「子育て」とかいうトップページからはとてもたどれないようなところにです。まぁ、googleで検索をかければヒットすることはする。
損賠訴訟:山口の母親、助産師を提訴 乳児死亡「ビタミンK与えず」
http://mainichi.jp/seibu/news/20100710sog00m040004000c.html

共同通信は7月9日に簡単な記事を配信してはいるようです。
m3.comに「ビタミンK与えず死亡」 乳児の母が助産師提訴とありますので。
助産師がビタミンKを与えなかったので乳児が脳内出血を起こしたと母親側が山口地裁に提訴したというだけの簡単すぎるほどの記事。
これでは、何のことやら理解しろというのが無理というほど、簡単すぎる記事です。

実はこの事件、昨年の9月に、既に、エントリーに取り上げているブログがある。
K2シロップすら“薬は毒だ”ということで飲ませない助産院・助産師が増えているようです」として、問題提起されていた。
ホメオパシー、レメディの問題>K2シロップの件
http://jyosanin.blog78.fc2.com/blog-entry-354.html

ホメオパシーとは何か?
ある程度の知識がないと、この問題の根深さ、その中のホメオパシーを初めとした自然教信仰と助産師会の親和性、そしていわゆる開業助産師という存在の危険性というのが理解できないと思うので、ホメオパシーって何?、というような人は、まずwikipediaで知識を得て下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC

で、本題。
上記、読売の記事。
そのうちリンク先がなくなるだろうと思うのです、あえて全文引用しておきます。
-----(ここから引用)-----
「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴

 生後2か月の女児が死亡したのは、出生後の投与が常識になっているビタミンKを与えなかったためビタミンK欠乏性出血症になったことが原因として、母親(33)が山口市の助産師(43)を相手取り、損害賠償請求訴訟を山口地裁に起こしていることがわかった。

 助産師は、ビタミンKの代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与えていた。錠剤は、助産師が所属する自然療法普及の団体が推奨するものだった。

 母親らによると、女児は昨年8月3日に自宅で生まれた。母乳のみで育て、直後の健康状態に問題はなかったが生後約1か月頃に嘔吐(おうと)し、山口市の病院を受診したところ硬膜下血腫が見つかり、意識不明となった。入院した山口県宇部市の病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、10月16日に呼吸不全で死亡した。

 新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンKを十分生成できないことがあるため、厚生労働省は出生直後と生後1週間、同1か月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指針で促している。特に母乳で育てる場合は発症の危険が高いため投与は必須としている。

 しかし、母親によると、助産師は最初の2回、ビタミンKを投与せずに錠剤を与え、母親にこれを伝えていなかった。3回目の時に「ビタミンKの代わりに(錠剤を)飲ませる」と説明したという。

 助産師が所属する団体は「自らの力で治癒に導く自然療法」をうたい、錠剤について「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの。適合すれば自然治癒力が揺り動かされ、体が良い方向へと向かう」と説明している。

 日本助産師会(東京)によると、助産師は2009年10月に提出した女児死亡についての報告書でビタミンKを投与しなかったことを認めているという。同会は同年12月、助産師が所属する団体に「ビタミンKなどの代わりに錠剤投与を勧めないこと」などを口頭で申し入れた。ビタミンKについて、同会は「保護者の強い反対がない限り、当たり前の行為として投与している」としている。

(2010年7月9日 読売新聞)
-----(引用、終わり)-----

この記事の疑問点が3つある。
1)なぜ助産師の実名報道をしないのか?
2)なぜ「助産師が所属する団体」とだけして、その実名報道をしないのか?
3)ホメオパシーのホの字も書かないのはなぜか?

毎日新聞の方も全く同じです。
助産師とだけ書いており、実名は報じていない。またこの助産師が属する団体も「自然療法を提唱する民間団体」としており実名を報じていない。そして、ホメオパシーのホの字も書いていないのも、読売と同じ。
読売と唯一違うのは「助産師は母子手帳にビタミンK2のシロップを投与したと記載していたが、実際には錠剤を3回与えていたという」部分です。
もし、これが事実なら、この助産師は極めて悪質です。過失犯ではない、故意犯です。

私は、有罪と決まるまでは実名報道は慎重にという立場です。ですから、医療事故でマスコミがすぐ実名報道をするのに強い反感を持っている。
ですから、この事件でも、この助産師が「過失」で、例えば、ついうっかり投与するのを忘れていたとかいうのであれば、実名報道をせずに、これこれの訴訟提起がなされたと事実のみを報道すべきと思う。
しかし、これは「過失」ではない、「故意」によるものです
それも、毎日の報道が事実だとしたら、この助産師は母子手帳に虚偽記載までしている。ケーツーシロップを投与したという記載があれば、それが実は嘘だったとしても、母子健診ではケーツーを飲ませているなと医師は判断してしまう。これでは、親へケーツーを飲ませましょうという医師による指摘も期待できない。
よって、これは極めて悪質な「故意」犯です。決して「過失」致死罪などで罪を問うてはいけない。

ただ、この事件、(故意によるにも関わらず)致死罪に問うことは、どうも困難なようです。
そのものずばりのことを検討されているブログがある。ブログ主は、弁護士さんのようです。
ホメオパシーとビタミンKと刑事罰
http://d.hatena.ne.jp/fuka_fuka/20100711
ただ、業務上「過失」致死罪には問えるだろうと、そして問うべきだと述べておられる。
-----(ここから引用)-----
最後に私見としては、本件は刑事事件化されるべきだと思います。

上記の分析のとおり、これまで判明しているだけでも、少なくとも業務上過失致死罪が成立するための事実関係はほとんど揃っているように思います。

そして、本件が業務上過失致死(くらいが妥当と思います)で起訴されて有罪を宣告され、広く報じられることで、同じ悲劇が起こってしまう可能性をぐんと減少させることになるはず、と信じます。
-----(引用、終わり)-----

なお、私は、母子手帳に虚偽記載を、この助産師がしたことを、特に悪質と見ているのですが、この行為自体は罪に問えそうにないとのことです。
母子手帳の虚偽記載の犯罪性
http://d.hatena.ne.jp/fuka_fuka/20100713
母子手帳は「公文書」ではない。私文書偽造についても、、、
>「他人の印章・署名」が使用された「権利・義務・事実証明に関する文書」ということも無理。
他の、助産師法や母子保健法のような法律にも、母子手帳への虚偽記載についての罰則規定は書かれていない。その他、いろいろなことを検討され、結論として、母子手帳に虚偽記載したことは罪に問えないとのことです。
ただ、、、
-----(ここから引用)-----
結局、ビタミンK欠乏性出血症の件については、虚偽記載が事実であれば、

「本当はレメディだけ与えてK2シロップを与えないのはヤバいことだと分かっていた」

という点で、業務上過失致死における過失の悪質性(「未必の故意」と紙一重である「認識ある過失」のレベルにあったこと)を裏付けられるかもしれない。

というところに意義を見いだすことができる。

が、それ以上は無理。

という整理になるのかなと思います。
-----(引用、終わり)-----

う~ん、なんという、、、

それにしても、「認識ある過失」って、矛盾した言葉じゃないか。
こういう矛盾した言葉を聞くと、私なんかは強い違和感を感じるんだけど、文系の人って、そうじゃないのだろうか。

ホメオパシー関連の問題点については、ここが詳しい。
ホメオパシー
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A5%DB%A5%E1%A5%AA%A5%D1%A5%B7%A1%BC

それぞれの文化圏には、それぞれ独自の、伝統的な医療(類似)行為が存在している。
中国圏には漢方が、インド圏にはアーユルベーダ、これらは千年単位の伝統がある。アメリカ発としてはカイロプラクティック、そして、このホメオパシーはヨーロッパ産の医療類似行為と言える。これらは百年単位でしょうか、それもあって疑似科学的色彩をまとってもいる。

現代医療は、根拠をあげて、これは間違い、これは今のところは正しいだろうという判定を数限りなく行って、生き残った「正しいだろうということ」を元にして診断や治療を行う。その元になるものが、伝統的医療(類似)行為だろうが、風習だろうが、それは関係ない。どんなものだろうと、仮説を立てて、どうも正しそうだとなれば、治験し、確かに効果あるとなれば、取り入れる。効果のある理由は分からなくても、うまくいくなら使う。それが現代医療ってものです。つまり、現代医療の特徴は、効果があるかどうかの確認にあります。そして、それが特に厳格だってことでしょう。
ホメオパシーは、既に100年、200年の伝統があるが、未だ現代医学、現代医療には取り入れられていない。それは、ホメオパシーというのものが、もともとの発想がトンデモである上に、効果が確かめられていないのですから、それも当然でしょう。
が、そのホメオパシーが、現在の自然教信仰にマッチしているのか、かなり広がっているようです。それも、助産師団体や柔整師団体に手広く宣伝しているようで(これら2つの職種は、一部ではあるが医療行為を、医師の監督下でなくてもしてよいという特殊な職種です)、彼らに広がっているようです。

また、マスコミの中にも、宣伝に一役買っているようなところもある。
ホメオパシーの講演を、記事を騙って広告している例がどれほど多いことか。また、雑誌や本として出しているし、その広告収入は新聞や週刊誌の大きな収入源になっているようにも思う。

この記事を配信している読売にもこの手の記事がある。
その一例。
カルト新聞
ホメオパシー?で乳児死亡、母親が助産師を提訴(山口地裁)
http://dailycult.blogspot.com/2010/07/blog-post_11.html
-----(ここから引用)-----
裁判沙汰になった民間療法の療法名は報じず、その一方で、「ホメオパシー講座」を開催するような店を「ママと赤ちゃんの憩いの場」などと言って紹介しちゃったりしています。
ママと赤ちゃんの憩いの場 コミュニティカフェ「はぴくす」/東京都板橋区
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/town/20100705-OYT8T00894.htm
-----(引用、終わり)-----

この記事に書かれている(つまり広告宣伝されている)「はびくす」のホームページには、堂々とこうある。
>はぴくす♪では、毎月 ホメオパシーの無料講座を開催しています。西洋の漢方などと呼ばれることもあるホメオパシーについて、初心者の方向けにわかりやすく説明しています。詳しくは、スケジュールをご覧下さい。

こういう提灯記事(例の、記事の名を騙った広告でしょう)を書いているマスコミなんですから、ホメオパシーという名称を記事中に載せていないというのもうなずける。マスコミも同じ穴の狢だってことでしょう。

私はマスコミに期待はしていない。
私はこの事件の最大の問題点は、ホメオパシーを初めとした疑似医療、疑似科学的なものと助産師会の親和性です。
助産師会は、大っぴらには、この手の疑似医療を推奨してはいないと言っている。
ます、この事件についての助産師会の声明文を読んでみて下さい。
http://www.midwife.or.jp/pdf/k2.pdf

お粗末としか言いようがない。
助産師提訴に関しての日本助産師会の非常にお粗末な対応
http://d.hatena.ne.jp/Mochimasa/20100710/1278709485
私もこのブログ主さんと同じ意見を持つ。
-----(ここから引用)-----
# この文章を書いた人は自然療法・自然出産に親和性が高い人物である可能性がある。
# ホメオパシーの普及に一役買っていた過去に追求が及ぶのを恐れてか、予防線を貼張ろうとしている可能性がある。
-----(引用、終わり)-----

ホメオパシーの普及に一役、どこから大きく買っていた過去、その実例を挙げておきます。
助産師会とホメオパシーとの濃密な関係
http://putorius.mydns.jp/wordpress/?p=716
こういう実例は、ほんの一部に過ぎない。
これほどせっせとホメオパシーの普及に貢献していたわけです、助産師会は。
また、こういうのもある。
なぜ助産師がビタミンK投与を怠ったのか
http://d.hatena.ne.jp/doramao/20100709/1278666254
このブログで紹介されている助産院のページ内容の凄まじさ。

この助産師会や助産師達の奇妙な分娩感について、その異常さを以前から指摘していたかたいます。
「内診問題の真相」として、私のブログで取り上げたことがある中村嘉孝先生。
-----(ここから引用)-----
 さらに複雑なのは、助産師は独特の分娩観をもっているということです。奇妙な呼吸法や世界に類を見ない乳房マッサージ、生まれてすぐに母子が裸で抱き合うカンガルーケアなど、単なる正常分娩に、様々なこだわりをもっています。非科学的で馬鹿げたことが多いのですが、近代医学に対するアンチテーゼであるため、マスコミにも好意的に受け止められることが多く、産科医としては、あまりに非科学的な話と思っても、否定的なことが言いづらいのです。
-----(引用、終わり)-----
内診問題の真相
内診問題の真相2>助産マフィア
内診問題の真相3>カルトの世界

この悲劇的な事件は、氷山の一角であり、助産師会および助産師(特に開業助産師に多いような)のこのような姿勢が改まらない限り、これからも同じような事件が起こるでしょう。

そして、私は、若い男女に、これから妊娠、出産、育児をしていくであろう若い人たちに、声を大にして言いたい。
妊娠、出産は、自然のままにまかせていたら、非常に危険な、時には命にかかわるような行為なのだということ。現在の安全は、長い時間をかけた産科学の歴史の上に、さらに現代の血のにじむような産科医たちの努力の賜なのだということを。
それを、自然なお産だのいうホラに騙されて、開業助産師のところで産もうなどということは、大馬鹿者なのだということを。
さらにまた、自然とは、危険な存在なのだということを。
エアコンの効いた部屋で、蛇口をひねればきれいな水が出、冷蔵庫を開けたら冷たいアイスクリームを取り出せる、そういうところにいて、ああ、自然ってすばらしい、自分も自然に包まれて生きたい、自然のままでいたいなどと思っているとしたら、それは大馬鹿ものだということを。

自然教信者は、自然とは時に人に牙をむく存在なのだ、自然とは情け容赦なく残酷に人を殺すこともあるという事実を、自分がそうなった場合、つまり自分がその自然の残酷さの対象者となってしまったことを従容として受け入れるだけの強い意志を持っていないといけない。
ところが、自然教の信者に、そういう者がいたためしがない。そして、ひとたび自然が牙をむいた時、あたふたと現代科学技術にすがろうとする。
自然なお産をしたいと、どっかのトンデモ産院を選んだはいいが、そこでにっちもさっちも行かなくなったら現代医学の粋を集めた高度周産期医療センターに泣きつく、なんてもこの典型。
その滑稽さ。その利己主義、偽善。
だから、彼らはバカにされる。

私もこのブログ主さんにまったく同感です。
ホメオパシーをはじめとする自然療法信奉者が心の底からバカにされるワケ
http://d.hatena.ne.jp/orochon56/20100710
>昔なら助からなかったような赤子も、医療の高度化のおかげで元気に育つ「不自然」な現状に疑問を持ち、「淘汰されるべきものは淘汰されるべき」という考えで、あえて「自然なお産」を選ぶ人がいるなら、それはそれで立派な思想だと思う。しかしながら、その覚悟なき者が現代文明を否定し「自然」を語るのは笑止千万としかいいようがないし、バカにされるのは当然じゃないかな、って隣の犬が言ってましたよ。隣の犬が。
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2010年07月10日

奈良県、書類送検さる

奈良県が設立主体である病院が、医師を初めとした医療従事者に、違法な時間外労働をさせていたとして、奈良県が奈良労働基準監督署により書類送検されたのだそうです。

いつも訪問して情報源とさせてもらっている「医師の一分」さんのところにリンク。
産科医当直は違法な「時間外」 奈良県を書類送検/県立奈良病院
http://kurie.at.webry.info/201007/article_10.html

労働者に時間外労働をさせるためには、させてもいいよという「協定」を結ばないといけない(らしい)。
それが36協定と言われるものだそうで、その協定を結ぶことなく労働者(つまり医師などの医療従事者)に時間外労働をさせていた。これは、立派な犯罪行為だってんで、労働者を守る公的機関である労働基準監督署が書類送検した。
さて、書類送検を受けたのは検察庁だと思うのですが、その検察庁はどうするんでしょうね。

不起訴にするんだろうか?

もし、そんなことをしたら、ますます医師の反発を買うことになるでしょう。
やっぱりそういうところだったかと。
ラベル:事件 独り言 医療
posted by machiisha at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする