2011年07月06日

代理ミュンヒハウゼン症候群

子供をだしにして自分の主張(不合理であったり無理なこと)を強引に通そうとする者達がいる。

世間一般に弱者とみなされているものであれば、それは子供でなくともよい。いわゆる弱者(と世間一般で認められていたらなんでもよい)を前面に押し出して、その弱者のためだということで自分の主張を通そうとする。いわゆる障害者団体と称する者達が、障害者を車いすに乗せて壇上にあがり大声で反対派を人殺しとか糾弾する、またいわゆる動物愛護団体がペットや野生動物(できるだけかわいく見えるのがよい)を持ち出してやっているのも同じでしょう。
こういうのはまだ了解できる。そこに明確な利得を見ることができるから。

しかし、、、

今、東京電力福島第一原子力発電所の事故で不合理としかいいようのない放射能への恐怖、不安を言い立てて、子供のためとして、水道水を飲ませずミネラルウォーターだけにしたり、外で遊ぶことを禁止して屋内だけにしたり、給食も東北産の農産物が使われているかもしれないってんで産地を選んだ弁当を持たせたり、やり過ぎとしか思えないことをやっている人達がいる(母親が多い)。時には集団で示威行為までやる。役所に集団で押し掛け、それも子供を連れて行って大声で要求を叫ぶ。示威行為といえば、反原発デモで奇形児コスプレをしてやっているものもいたそうな。
これらの実例はインターネットにごろごろ転がっているし、ツイッターでも多量に見つかる。
実際は、そこまでの危険性は全くない、今程度の放射線量では「直ちに健康に影響を与える可能性はない」などと言われると、それに対し御用学者のレッテルを貼ったり、安全厨だと言いつのり、安全とする主張の受け入れを拒否する。政府や公的機関の公式な観測結果も、安全と思われる数字は信用せず、危険なものを隠蔽しているのだとか、極端になればどこかの陰謀だとかまで言い出す。
そして、中には、不安を煽って、いわゆる健康食品やサプリメントに放射能除去装置、さらにはホメオパシーのレメディーのようなトンデモ商品を売りつけようとする悪徳商法に引っかかっている人さえいる(消費者生活センターにこの手の相談が急増しているらしい)。

そこまでして安全であることを拒否し、危険であることを言いつのるのはなぜなのか?
悪徳商売でやっている者達やいわゆる自称ジャーナリスト達が危険や不安を煽るのは、こういう機会に金儲けしたり、のし上がりたいというような実益があるためででしょうが、子供の安全が心配と言っている者達が、なぜ安全であることを拒否するのか?
安全であることを望んでいるのなら、なぜ安全だという観測結果の発表を喜ばないのか、安全だという専門家の主張に耳を傾けないのか?
逆に、危険であるという主張を(中には明らかにデマとしか思えないことさえも)、そこまでして求めるのはなぜなのか?

私は、以前から(この大震災より前からという意味)、この手の、特に子供の安全のためとか言って極端な行動(使われている子供にすれば迷惑以外の何ものでもない)をしている母親達は代理ミュンヒハウゼン症候群ではないかと推測していた。
もちろん、そこまで極端ではないが、それに近い心性の人達ではないかと思っていた。

代理ミュンヒハウゼン症候群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%A3%E7%90%86%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%83%92%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%BC%E3%83%B3%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
-----(ここから引用)-----
ミュンヒハウゼン症候群と同じく自分に周囲の関心を引き寄せるためにケガや病気を捏造する症例だが、その傷付ける対象が自分自身ではなく身近の者に代理させるケースをいう。この症例は子供を持つ母親に多く見られ、その傷付ける対象の多くは自分の子供であり、子供に対する親心の操作であったり、懸命または健気な子育てを演じて他人に見せることによって周囲の同情をひき、自己満足することも挙げられる。またアメリカでは、年間600~1000件近くの「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の症例があるといわれ、その数は近年増加傾向にあるという。日本で注目される前に欧米では既に社会問題となっている。また、シュライアー博士によれば、この「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の患者の約25%が、以前に「ミュンヒハウゼン症候群」を患っていた事が知られていると指摘する。

他者を傷つけているからといって、決して殺害が目的ではない。
-----(引用、終わり)-----

【代理ミュンヒハウゼン症候群】(Personality Disorder)  はやし浩司先生の教育アドバイス
http://www.sehimiry.com/hayashihiroshisensei/231.html
-----(ここから引用)-----
●フリをする母親
昔、自分を病人に見たてて、病院を渡り歩く男がいた。そういう男を、イギリスのアッシャーという学者は、「ミュンヒハウゼン症候群」と名づけた。
ミュンヒハウゼンというのは、現実にいた男爵の名に由来する。
ミュンヒハウゼンは、いつも、パブで、ホラ話ばかりしていたという。

その「ミュンヒハウゼン症候群」の中でも、自分の子どもを虐待しながら、その一方で病院へ連れて行き、献身的に看病する姿を演出する母親がいる。
そういう母親を、「代理ミュンヒハウゼン症候群」という(以上、参考、「心理学用語辞典」かんき出版)。

このタイプの母親というか、女性は、多い。

自分に対して(演技する)のが、ミュンヒハウゼン症候群。
子どもなど、だれかを代理させて(演技する)のが、代理ミュンヒハウゼン症候群。
しかし代理になる対象は、けっして(子ども)だけではない。

実の親、兄弟ということもある。
また(病院)だけが舞台とはかぎらない。
家庭や介護センターなどでも、ある。
-----(引用、終わり)-----

この「だれかを代理させて」の誰かは自分の子供に限らない、今回の原発事故では「福島の」子供や住民のこともある。

この「演技」が成立するには、「自分の子供」や「福島の」住民が危険にさらされていないといけない(実際にさらされている必要はない、危険であると見えさえすればよい)。そうでないと、この「演技」は喜劇でしかないし、時には虐待にも等しいことになってしまう。
そのため、「自分の子供」や「福島の」住民が、実はそれほど危険ではない、安全だと言われると、極端なまでに否定しようとする。また、危険であるという主張をしてくれている者達(例えば肥田医師や小出さんなど)をヒーローに祭り上げ、まるで教祖様にしてしまってもいる。彼らの主張の矛盾点を指摘しようものなら、信者が教祖を守るかのようにヒステリックに拒否する。
自分の子供や「福島の」住民を守るということは「演技」でしかないから、子供や住民がいかに困ろうが関係ないことになる。要は他人に自分が守ろうとしていると見えたらいい。見えさえすれば、子供にいかにストレスをかけていようが(虐待に等しくても)、また福島の住民にいかに迷惑がかかろうが(例えば風評被害の助長や福島産農産物の購買拒否)、この「演技」をしている者には関係ない。子供や福島の住民が困っていようが、子供のために自分はこれだけ苦労しているのよ、福島の住民の安全のためにこんなに行動しているのよということ(演技)を他人に示せたらいい。

彼らの「演技」は、自分の子供や福島の住民が危険にさらされているとみなされることに成功すれば、他人の注意をひくことができ、同情を買うことができ、結果として自分を高く評価してもらえる。これが彼らの不安や恐怖「演技」の「利得」となる(不安利得とでも言えるかも)。しかし、実際は危険ではないとなると、その「演技」は彼らのエゴであり、さらには虐待にも等しい不道徳なこととなってしまう。そのことを無意識的には自覚しているが故に、安全であるといういかなる事実をも拒否することになる、それも極端に。

このエントリーをここまで読んだ皆さん、「代理ミュンヒハウゼン症候群」という病が実際にあること、そしてそこまで病的でなくとも、そういう心性の持ち主が意外と多いのだということを知った上で、彼らの行動を眺めてみて下さい。
なるほどこれかと頷ける場面が多々あるはず。
さらにいえば、あなた自身がその一人ではないのかと自省してみてもよいかもしれない。

あなた自身もその一人かもしれない、、、
ラベル:生活 独り言 医療
posted by machiisha at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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