ヨミウリのこの記事が、ブログやツイッターでバカにされている。
バカにされて当然の記事ではあるのようですが、マスコミがセンセーショナルに取り上げると、例によって、マスコミに踊らされる情報弱者もいる。インターネット検索すると、そういうお馬鹿さんも多く、さらにトンデモさんも都合良く取り上げているようで、またそれに踊らされているお馬鹿の二重丸さんも多い。
その一例。
http://blogs.yahoo.co.jp/rikisandiego/61515783.html
m3.comでも取り上げられているのですが、中に「性の奔放化を招くだけ」だとかいうお馬鹿な主張をしている人もいる(この人、医師か?)。
ヨミウリの元記事はこれかな。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101227-OYT1T01223.htm
子宮頸がんワクチンで副作用、失神多発
短い記事なんで全文引用(もと記事、すぐ消えてしまうかも)。
-----(ここから引用)-----
子宮頸(けい)がんワクチンの副作用として、気を失う例の多いことが、厚生労働省の調査でわかった。
接種者の大半が思春期の女子で、このワクチン特有の強い痛みにショックを受け、自律神経のバランスが崩れるのが原因とみられる。転倒して負傷した例もあるという。同省は「痛みを知ったうえで接種を受け、30分程度は医療機関にとどまって様子を見るなど、注意してほしい」と呼びかけている。
子宮頸がんワクチンは、肩近くの筋肉に注射するため、皮下注射をする他の感染症の予防接種より痛みが強い。昨年12月以降、推計40万人が接種を受けたが、10月末現在の副作用の報告は81人。最も多いのが失神・意識消失の21件で、失神寸前の状態になった例も2件あった。その他は発熱(11件)、注射した部分の痛み(9件)、頭痛(7件)などだった。
(2010年12月28日03時02分 読売新聞)
-----(引用、終わり)-----
「副作用」じゃないだろうと。
例の「有害事象」報告がこれだけ集まったということじゃないのかなと、私は推測するんだけど。
そして、40万人でその有害事象が81人(その率、0.02025%)、気を失う率が21件(その率、0.00525%)、失神寸前を含めても23件(0.00575%)。これを「多発」と表現するヨミウリの感覚が嗤われて当然で、どうしてこういう記事を削除せずに晒しているのかとさえ思う。
「多発」とはどういう意味か、どう考えたら良いのか?
多いとはどういうことか(子宮頸癌ワクチン副作用多発?)
http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-67ca.html
-----(ここから引用)-----
よく誤解されるが、大小とか多少という数値評価の概念は主観的なものである。客観的な基準は存在しない。血圧が高いというのも、給料が安いというのも、内閣支持率が低いというのも(ときには下がったというのも)すべて主観的な判断である。だから、僕は新聞記者さんたちに「多いというなら、何をもって多いのか根拠を示してください」とお願いする。この問いに答えられるマスメディアのジャーナリストは、僕の知る限り希有である。そもそも、「根拠を示してください」という問いそのものに慣れていないように見受けられる。
(中略)
さて、「多発」、つまり発生が多いというからには、「多い」とはどのくらいのことか、と定義しなければならない。40万中の81は「多い」のか?多いというからには、何を根拠にそういうのか?「他のワクチンと比べて」そうなのか?その利益を凌駕するくらい多いのか?と考えるのが普通である。
-----(引用、終わり)-----
副作用とか有害事象、因果関係と前後関係、そして医学的に正しい説明とはどのようなものか?
HPVワクチン接種によりSLEになるか?因果関係と前後関係
http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/hpvsle-0caa.html
これは全文をじっくり読んでいただきたいと思います。
断片的に引用すると主旨が歪むし、全て必要不可欠な文と思うし。
最後に、全般的な解説を専門家がしているのを読んでみよう。
※数字修正 HPVワクチン(俗称「子宮頸がんワクチン」)失神「多発」ニュース
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/118d039caa22a62908ec6f83b5dad826
マスコミというのがいかにバカか、そして信用ならないか、というのがよく分かる例ではある。
2010年12月29日
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
この記事へのトラックバック