ほんと、この大臣、アホだ。
私はこの長妻さんが厚労相に就任したごく初期から、その発言から、この人、少なくとも医療行政に関してはど素人だと判断した。その後の言動を見て、私のこの最初の判断は正しかった。
ところが、この厚労大臣、ど素人どころが、ドアホだったんだ!
共同通信の配信記事。
厚労相、ホメオパシー効果調べる 研究班組織へ
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082501000383.html
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長妻昭厚生労働相は25日、日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことを受け「本当に効果があるのかないのか、厚労省で研究していく」と述べた。視察先の横浜市内で記者団に語った。
同省は医学者らによる研究班を組織し、近くホメオパシーを含む代替医療に関するデータ集めを始める。
ホメオパシーは植物や動物、鉱物などを希釈した水を染み込ませた砂糖玉を飲む療法だが、24日に出された会長談話は「(これに頼ることで)確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性がある」と警告した。推進団体は談話に反発している。
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日経の記事。
代替医療の実態を調査 厚労省、効果などデータ収集も
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厚生労働省は欧州などで広がり国内でも利用者が増えている「ホメオパシー」を含む代替医療について、国内外の利用実態調査に乗り出す。漢方や針きゅうも含め幅広く調べる。専門家による研究班を月内に発足、効果の科学的な根拠などに関するデータも収集する。通常の医療に効果的に代替医療を組み合わせる方法を探る参考にする。
ホメオパシーは鉱物や植物成分を極限まで薄めた水を砂糖玉に染み込ませて飲むことで、病気を治療できるとする方法。日本学術会議が科学的根拠がないとする金沢一郎会長の談話を出した。ほかにも様々な代替医療が知られ、効果があると考えられているものもあるが、実態はよくわかっていない。
そこで、厚労省は聖路加国際病院の福井次矢院長を主任研究者とする研究班を設置、来年3月まで調査する。研究費は1千2百万円。医療機関や家庭での代替医療の利用実態を把握し、研究論文などをもとに効果の有無に関する科学的根拠(エビデンス)を集める。
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ホメオパシーは、成分が含まれていないんですから、成分の効果を調べる意味は、最初からない。
その心理的というか宗教的というか、そういう効果を科学的に調べることはナンセンスです。これは、科学的検討で白黒つけられるようなものではないのですから。こんな研究は、国の金、また人的、時間的資源の浪費でしかない。
あるいはホメオパシー団体が言っているような水伝のような神秘的な効果を言っているのなら、そんなもの、最初から科学の対象外です。
長妻さんは、「「ホメオパシー」についての会長談話」をきちんと読め、最低限それだけでもやり、きちんと理解した上で、発言しろと言いたい。
ただ、読むでけはできても、内容を理解できない頭しか、この人にはないという可能性もあるのが情けない。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf
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過去には「ホメオパシーに治療効果がある」と主張する論文が出されたことがあります。しかし、その後の検証によりこれらの論文は誤りで、その効果はプラセボ(偽薬)と同じ、すなわち心理的な効果であり、治療としての有効性がないことが科学的に証明されています1。英国下院科学技術委員会も同様に徹底した検証の結果ホメオパシーの治療効果を否定しています2。
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もう既に研究は終わっているんです。
「科学的に証明されています」という論文がこれ。
Shang A et al. Are the clinical effects of homoeopathy placebo effects? Comparative study of placebo-controlled trials of homoeopathy and allopathy. Lancet 2005; 366: 726