2010年04月20日

医療機関を頼れ?

引きこもり、それも30歳にもなる大人が、インターネットを解約されたというので一家5人を殺傷したというニュース。
まさに悲劇でしか言いようがない。
どうすれば防げたのか?
こうなる前に、家族は、関係者(警察や関係機関など)は、どうすれば良かったのか?

共同通信が、こんな馬鹿げた記事を出している。
「医療機関を頼れ」と識者 警察に通報、凶行防げず
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/19/119159/
-----(ここから引用)-----
 愛知県豊川市で17日未明に一家5人が殺傷された事件は、長年引きこもっていた長男が度々トラブルを引き起こし、家族が何度も警察に通報していたことが明らかになった。長男は2日前にも「刺し殺す」と周囲に話していた。識者は「病院など専門機関に相談すべきだった」と指摘する。

 豊川署によると、家族の通報は12日から相次いだ。当初は長男岩瀬高之(いわせ・たかゆき)容疑者(30)の借金を相談していたが、次第に「長男が暴れている」という内容に変わった。ただ同署は「けが人がいない」として、署員が自宅を訪問し、岩瀬容疑者の心を落ち着かせるという措置で済ませていた。

 家族が保健所に相談しようとした矢先、悲劇は起きた。きっかけは「家族がインターネットの契約を解約した」というたわいないトラブル。

 自殺や若者問題に詳しいノンフィクション作家ロブ@大月(おおつき)さんは「容疑者は『自分のライフラインを絶たれた』と思い、凶行に及んだのではないか。引きこもる人間は急な家族の介入に、暴力で反発することが多い」と分析する。

 大月さんは「警察には限界がある。早い段階で保健所や医療機関など、専門機関に相談してほしい」と話した。
-----(引用、終わり)-----

こういう引きこもり対処の専門機関って、保健所や医療機関?

そんなアホな。

警察には限界があるってのは、その通りでしょうが(警察は犯罪が起こった後に犯人を捜し、逮捕する、そのような組織で、犯罪予防というのにはかなり限界がある、そもそも予防拘禁などというのはヒダリマキの連中による治安機関への恰好の攻撃目標)、それを保健所や医療機関へ持ってこられても、保健所や医療機関も困る。そもそも、何もできないはず。保健所は公衆衛生の専門機関であり、医療機関は疾病、外傷の治療を行う専門機関。こういう引きこもりをどうにかするような専門機関ではない。それに、警察のように強制力を持たないところなんだから。

もしかして、この大月さんとかいうお方は、この30歳の容疑者を精神病者、それも措置入院の対象のような精神病者だと誤解しているのと違うのだろうか?
もしそうなら、この大月さんとかいうお方は、医療問題に詳しいジャーナリストとか言ってよくマスコミに登場する(自称)専門家と同類なんでしょう。つまりは、ど素人と。それも、自分は専門家と思い違いしているど素人か。

ただし、共同通信が大月さんのコメントを歪めて記事にしているという可能もある、それも大いにある。
共同通信だし。
医療問題の記事の程度の低さといったらないですから。程度が低い上に歪んでさえいるんだから。こういう先入観で共同通信の記事を見てしまう。

なお、この手の事件、社会が何かできるかというと難しいとは思う。こうすればすぐ良くなるというようなものはないでしょう。そもそも、社会がこういう家庭の問題に手を突っ込むことがいいことなのかどうかということもある。
そして、逆に社会の援助がないと、家庭そのものが崩壊さえする、こういう事件がなくとも。
難しい問題だと思う、そしてたぶん解決策などない。少なくとも識者とかいう者達が、しったかぶりしてコメントできるような、そんな問題じゃない。
posted by machiisha at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック