2010年03月16日

ジグソーパズルのピースがまだ足りないのか?

大淀病院事件は、原告側(つまり医療被害者だと自称している側)の敗訴と決まった。
(地裁で敗訴、それも完全敗訴となった原告側が控訴しなかった)

私は、この事件が起こって、あの毎日新聞の大誤報(スクープと毎日新聞が自称している大誤報)からずっと、いわば、ウォッチしてきてきました。
あのm3.comの掲示板にもたらされた詳細な臨床経過は、本当に衝撃的な事実でした。あれで一挙に流れが変わった。それまでは、医師の間でも、また産科医が下手したのかと言うのも多かった。それが一挙に、こういう誤報を流すマスコミへの怒りに変わった。医療被害者を自称して悲劇を演じている者を祭り上げてお涙頂戴の記事やワイドショーを流すマスコミへの怒りが渦巻いた。

それが、今回の地裁判決の確定で、一応の結末を迎えた。

原告側も悔しいでしょう。妻を亡くし、母を亡くした、それも突然に。にもかかわらず、どこにもその悲しみを持って行きようがない。それは、最初に、担当医への攻撃という、間違った方向に踏み込んだが故の袋小路です。誰がそうさせたのか、私には分からない。多くの人が言っているように、もしかしたらこの原告側も、マスコミの被害者なのかもしれない。
記者の質がすごく落ちている
http://minkara.carview.co.jp/userid/9433/blog/5014371/
-----(ここから引用)-----
もしかしたらこの原告男性も、毎日新聞の「スクープ」をきっかけにした「医療過誤事件」という虚像に振り回されている犠牲者なのではないか、そんな気がした。
-----(引用、終わり)-----

一方、勝った方の被告側も、何も得るところはなかった。当の産科医は、長い間地域の産科医療を支えてきたが、こういう理不尽な訴訟で、その意欲も潰えた。当然でしょう、医療被害者を自称する家族、遺族によって胸ぐらを捕まれて罵倒され、マスコミには寄ってたかってバッシングされたのですから。そしてその結果として、その地域の産科医療は壊滅した。つまり、地域住民にも害しか残らなかったということになります。

この事件は、いったい何だったのでしょうか?

この事件関連で、毎日新聞の「支局長からの手紙」に「奈良支局長・井上朗」がこういうことを書いていた(ソースはもうたどれない)。
「支局の記者たちも、ジグソーパズルのピースを一つずつ集めるような作業のなかで、ぼやっとしていたニュースの輪郭がくっきりと見えた感覚があったに違いありません。」

いい気なものだと思う。

私は、まだこの事件の輪郭がくっりとは見えません。
ジグソーパズルのピースが足りないのだろうか?

原告の夫、そしてその家族や親類縁者。原告側の支援者、あの「陣痛促進剤による被害を考える会」とか、この原告の弁護士も所属している医療問題弁護団、そして自分の講座を支援に使っているような大学教授や裏で蠢いている大物の自称医療被害者などなどの偽善者達。
これらピースは、どういう関係にあるのだろう。
そして、マスコミ。
毎日新聞は、この大誤報の主役だし、読売新聞も、大手新聞社の中ではかなり強くコミットしている(ような)。テレビ局は、毎日新聞のスクープと称する誤報に、乗り遅れまいとただついて行っていただけのように私には感じられた。
また、このマスコミの周辺で、マスコミの垂れ流すお涙頂戴のショーに、実際に涙し、トンチンカンな怒りを表明する大衆というピースもある。

原告やその家族と、弁護士や支援者達を結びつけたのは誰なのだろう、そして彼らがひっついたのはいつからなのだろう?
マスコミがひっつけたのだろうか、それとも最初から支援者がついていたのだろうか?
なんとか被害を考える会のような支援者が最初からついていてマスコミを引きずり込んだのだろうか、こんないいネタがありますよと。
(原告の夫の裁判証言では、「ある報道の方」というのが最初のようです、ただ、この「ある報道の方」というのが毎日新聞かどうかは分からない)
マスコミ許すまじ
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070626

ジグソーパズルが、まだ完成しない。
まだまだバラバラな状態のままです。

そして特にその中で、一番突出して不可思議なピースがあります。
ジグソーパズルのピースの中で、これが特に並外れて合わないのです。

朝日放送がやった「悲鳴病棟」というテレビ番組。ドキュメンタリー番組というべきか。

これはいったい何なのだろう?
「マスコミたらい回し」とは? (その78) ABC「悲鳴病棟 “医者を訴える”夫の決断」@5/29の謎→加筆・訂正あり→画像は削除しました
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/06/78abc529_ba44.html

このテレビ番組の動画、最初はYouTubeなどに投稿されていたが、今は全部削除されてしまっている(少なくとも私は見つけることができない)。
(それに、天漢日乗さんも、画像データは削除してしまっている。腫れ物に触るようなそんな扱いをしているのは、いったいなぜなのだろう?)

私が一番腑に落ちないのは、国立循環器病センターでのシーン、それも術前から撮ったとして思えないシーンは、誰が、そしてどうやって撮影することができたのだろうかということです。
家族だろうか、それとも朝日放送のスタッフなのだろうか?
どちらであっても、不思議です、全く腑に落ちない。

朝日放送のスタッフが撮影したとしたら、朝日放送は、この亡くなった妊婦がまだ存命中から接触していたことになる。つまり、あの大誤報をやった毎日新聞の記者よりもはるか前からということになる。
そんなことがいったいどうして、、、
もし家族、あるいはこの原告の夫だとしたら、私は信じられない。自分の身内が死の危険にさらされているその現場を撮影する家族って、どうしても了解できない、イメージさえできない。
2006年8月8日に事件が起き、同日、国立循環器病センターに搬送され、8月16日に妊婦は死亡している。この8月8日の時点で撮影されている。毎日新聞の記者の訪問が10月14日(あるいは13日)で、そしてその大誤報が10月17日、その2ヶ月も前です。

参考サイトをいくつか。
奈良事件証人尋問・枝葉編
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080723

誹謗中傷を避けるためのFAQ
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=1328896

大淀事件 証人喚問 高崎さん編
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/07/post-99d0.html

いったいこれは何なのだろう?
本当に腑に落ちない。
posted by machiisha at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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