2009年11月02日

やはり「ミノの耳にBPO」

5月15日、「ミノの耳にBPO」というエントリーを書いた。
https://machiisha.seesaa.net/article/200905article_4.html

「放送倫理・番組向上機構」(BPO)という組織が、あの「割りばし事件」を放送したTBSの「みのもんたの朝ズバッ!」を人権侵害の可能性があると審査していること、そしてどのような決定が出ようが、みのもんたにも、TBSにも馬耳東風でしかないだろうと予想した。

その勧告が10月30日に出た。
民事訴訟報道で倫理違反、「朝ズバッ!」に勧告
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20091030-OYT1T01032.htm

元のBPOによる決定文がこれです。
http://www.bpo.gr.jp/brc/decision/041-050/041_k_tbs.pdf

で、そういうBPOの委員会決定に対し、TBSは朝ズバ放送中に謝罪したそうです。
「朝ズバッ!」発言で放送倫理違反、みのさん謝罪
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20091102-OYT1T00631.htm
-----(ここから引用)-----
 TBSテレビの情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」の報道が放送倫理・番組向上機構(BPO)から放送倫理違反を指摘された問題で、同番組司会のみのもんたさんが、2日の放送中に、「真摯に受け止め、今後の番組に臨んで参りたいと思います」と謝罪した。

 問題となったのは昨年2月の放送。東京都内の保育園児ののどに綿あめの割りばしが突き刺さって死亡した事故を巡る民事訴訟判決を取り上げた際、治療した医師について、みのさんらが「脳に損傷はないのか、素人でも考える」などと論評。

 これに対しBPOは「判決内容の正確な認識を欠き、医師の社会的評価を低下させた」として、再発防止策を講じるよう勧告した。
-----(引用、終わり)-----

私が予想した通りであった。
ミノの耳にBPOだろうという予想通りであった。

BPOは、その決定文の中で、あの放送が「不正確、不公平な報道」であり、放送倫理規定の「報道は、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るために最善の努力を傾けなければならない」にも反するものだと認定した。しかし、それが放送された側への名誉毀損でもないし、それに対し謝罪も訂正放送もする必要もないとした。
なんという都合のより組織なんでしょうね、BPOは。

「真摯に受け止め、今後の番組に臨んで参りたいと思います」と謝罪したと読売新聞は書いていますが、そのどこが「謝罪」でしょうか。TBSテレビ広報部の「勧告内容を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組作りに生かしたい」とのコメントもそうです。無味乾燥の言葉の羅列に過ぎない。無意味な言葉の羅列に過ぎない。
BPOが名誉毀損でもないし、謝罪も訂正放送もする必要はないと言えば、この程度の言葉の羅列でお茶を濁すのは、当然ではあるが、それにしても、、、

なお、私は「不公平」な報道の最大の問題点は、BPOが書いていないところにあると考えます。
(たぶん、あえて問題視しなかったんだろうと推測しています、分かっていて書かなかったのだろうと)

ショーどころか偏向番組だったんだ!!>朝ズバ
https://machiisha.seesaa.net/article/200802article_9.html

ここで指摘した、「自称」医療ジャーナリストなる油井某という問題になっている民事訴訟の一方の支援者をコメンテーターとして出演させ、さも中立的な専門家かのごとく発言させたことです。

私が何度も指摘している、自称「医療ジャーナリスト」のいい加減さ、その専門家なるものは単なる「自称」に過ぎないこと、ど素人に毛が生えた程度の者達を、マスコミが取り上げることが不思議でならない。なぜこんなことが許されているのかとさえ思う。
その上、この番組ではその自称「医療ジャーナリスト」が、民事訴訟の一方の支援者であることです。この番組で取り上げた民事訴訟の原告側、つまり裁判で完全にその主張が否定された側の支援者であるということです。
そういう者を、さも専門家かのごとく、さも中立的な者かのごとく出演させ、発言させ、放送したことが、最大の問題だと思う。

これほどの「不公平」が許されるのでしょうか?
posted by machiisha at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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