2009年08月14日

お前は死んでもよかったんだと親から言われた子ども

近頃情報がないので、今、どうなっているのか気になっていた、あの大淀病院事件。
いつも訪問している「勤務医 開業つれづれ日記・2」さんに関連記事がアップされていました。

■開業つれづれ:「妊婦転送死亡:発生3年 「世の中、動いたと実感」遺族、産科医療改善望む /奈良」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1014.html

元の毎日新聞提供記事がこれ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090811-00000168-mailo-l29
-----(ここから引用)-----
8月11日15時0分配信 毎日新聞
 大淀町立大淀病院で06年、五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、19病院に受け入れを断られた末に死亡してから、16日で3年になる。この問題をきっかけに、産科医療の充実を求める声が高まり、衆院選でも各党がマニフェストなどで掲げている。夫晋輔さん(27)は「世の中が動いたと実感する。問題を風化させず、産科医療が少しずつ良くなってほしい」と話している。
 実香さんは06年8月8日未明、脳内出血のため意識不明となり、転送先の病院で帝王切開で長男奏太ちゃん(3)を出産し、8日後に亡くなった。遺族は「真実を知りたい」と、07年5月に主治医と大淀町を相手に損害賠償を求めて提訴し、大阪地裁で係争中だ。
 奏太ちゃんは会話ができるようになり、今春から保育園に通い始めた。晋輔さんは奏太ちゃんに、実香さんの死亡について少しずつ伝えている。いずれは「産科医療が良くなったと伝えたい」と話す。
 義父憲治さん(55)は、奏太ちゃんとお風呂に入る時に「私の子どもたちへ」(笠木透作詞・作曲)を一緒に歌っている。豊かな自然を子供たちに残せるかどうかを問う歌だが、憲治さんは「この子たちの世代に何か良い物を残したい」という思いも込める。晋輔さんとともに、大学の講義や市民向けのシンポジウムで体験を語り、医療の改善を訴え続ける。【高瀬浩平】

8月11日朝刊
-----(引用、終わり)-----

どこが「医療の改善を訴え続ける」かと、医療破壊しておいて何をぬかしているのかと腹が立つが、それ以上にあきれるのが、後に付け足したように書かれているお涙頂戴文の、まだこんなことをやっているのかという毎日新聞の進歩の無さです。
まぁ、そんなものかという思いもありますが。

ただ、私が特に衝撃だったのは、コメント欄に書かれていたこれです。
しまふくろうさんのコメントです。
-----(ここから引用)-----
言いたくもありませんが、この家族は原告の名前に会話もできない子供の名前を連ね訴訟をおこない、裁判の中で父親は「子供よりも母親を助けて欲しいと思っていたし、そのように言った」と述べています。真実を知りたいと損害賠償裁判を起こされたとのことですが、母親の死について少しずつ自分の子供に伝えているという父親は、裁判の中で「子供よりは母親を」と自分が述べた事実も曲げることなく伝えられるのでしょうか。
-----(引用、終わり)-----

自分の父親に、お前は死んでもいいから母親を助けてくれと願ったと、そう言われた子どもの心は、いったいどんなものなのだろう。
この被害者面し「真実を知りたい」と数千万円の金を要求している父親は「実香さんの死亡について少しずつ伝えている」そうですが、その子どもに、子どもよりも母親を助けてくれと「思っていたし言いました」ということも伝えているんだろうか。
それとも都合の悪い真実は隠すんでしょうか。
この手の者達の行動パターンとして、自分たちにとって都合悪い真実は隠す(か、ねじ曲げる)のが常道でしょうから、まず確実にそうするだろうと予想はできます。
(あるいは、批判には圧殺という、今さかんに使っている手を使って、無かったことにしようとするかも)

なお、しまふくろうさんが「裁判の中で父親は「子供よりも母親を助けて欲しいと思っていたし、そのように言った」と述べています」と書かれていることのソースは、ここで確認できます。
大淀事件 証人喚問 高崎さん編
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/07/post-99d0.html
-----(ここから引用)-----
病院側弁護士(金)
 痙攣中のおなかの赤ちゃんに対する心配はなかったのですか?

高崎さん
 その前は大丈夫と言われていましたし。。。
 でも赤ちゃんより美香を助けてくださいと思っていたし言いました。

-----(引用、終わり)-----
posted by machiisha at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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