これは、自分のことを棚に上げて何の解決にもならない非難に使われる言葉。
あの(!)二階経産相が、東京における脳出血妊産婦の搬送「拒否」問題に次の様な発言をしたそうです。
> 「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」(二階俊博経産相)
どうもリンク先が次々消滅して行っているようなので全文引用しておきます。
(yahooのは無くなっている)
http://news.tbs.co.jp/20081110/newseye/tbs_newseye3990867.html
妊婦受け入れ拒否、夫が再発防止訴え
-----(ここから引用)-----
東京都内で相次いで明らかになった、妊婦の受け入れ拒否。三鷹市の杏林病院から受け入れを拒否された妊婦の夫がインタビューにこたえ、「二度とこうしたことが起きてはならない」と訴えました。
先週金曜日。東京の都立墨東病院には、意識不明となっている妻を見舞う男性の姿がありました。
「心配ですし、会いたいので来てるんですけど。『うん』とか言ってくれればうれしいが、(返事は)まだない・・・」(搬送拒否された妊婦の夫)
出産を間近に控えた男性の妻(32)が、異変を訴えたのは9月23日午前0時過ぎ。突然、嘔吐や右半身が動かなくなるなどの症状が出たといいます。
「(妻の体の)右側が全部、動かないような感じになってきていた。(医師は)脳の障害の可能性があると言っていた」(搬送拒否された妊婦の夫)
入院していた調布市の飯野病院の医師は脳出血の疑いがあると判断、午前3時ごろ、三鷹市の杏林大学病院に救急搬送を要請しました。
しかし、杏林大学病院は産科医が手術中だったことなどを理由に、受け入れを拒否。女性はその後、都内の5つの病院からも受け入れを断られ、4時間後、ようやくおよそ25キロも離れた都立墨東病院に搬送されました。
「(救急車の中では)早く着いてくれ、早く着いてくれと。体がなんとかもってくれと思っているだけでした。とにかく長く感じました。(病院に)着くまでは」(搬送拒否された妊婦の夫)
妻は病院で男の子を出産、その後、脳の手術を受けましたが、現在も意識が戻っていません。
「(妻に)一番最初に(息子を)抱かせてやりたかった。頑張った本人にはね」(搬送拒否された妊婦の夫)
今回のケースでは、最初に搬送を断った杏林大学病院側が「切迫感が伝わってこなかった」としているのに対し、飯野病院側は「脳障害であることは伝えており、切迫感は伝わっていた」と病院間での言い分が食い違っています。
また先月4日、墨東病院など都内の8つの病院に搬送を断られた36歳の妊婦が死亡したケースでも、病院の間で言い分が食い違っています。
病院同士の主張が食い違う今回の問題。舛添大臣はコミュニケーションがうまくいかない現状を、IT技術を駆使して解決できないかと、二階経済産業大臣と急遽、会談しました。
「お医者さん同士のコミュニケーションがうまくいっていない。IT技術を活用した形で、両省で協力しながら国民のためになる仕事をしたい」(舛添要一厚労相)
「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」(二階俊博経産相)
2人の大臣はIT技術者にアイデアを出してもらい、大学病院で実験を行うことで一致しました。
「1日も早く(行政が)行動に移してほしい」(搬送拒否された妊婦の夫)
(10日17:35)
-----(引用、終わり)-----
ITなど活用しても、医師の絶対数が足りないんだからどうしようもないんです。
コミュニケーションの問題などではない。脳出血を合併した妊産婦を、研修医が一人で当直しているところに受け入れろなどということの無茶苦茶さが分からないのか。
当直医が複数いようが、他の妊婦、新生児への対応に追われているところに、受け入れろということの無茶苦茶さをイメージできないのか。
その上、それらを「モラルの問題」とかたづける大臣がいる。
インターネット上の有名になっているものをここにも紹介しておきます。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/11/post-1072.html
インパール作戦時の牟田口廉也中将の訓示
-----(ここから引用)-----
【政治】 二階経産相「妊婦受け入れ問題、『人が足りない』は言い訳」「医師のモラルの問題」…舛添厚労相「IT活用で対策を」★2スレッドより。
4 :名無しさん@九周年:2008/11/10(月) 22:19:18 ID:f581qWEU0
11月10日、司令官であった2階大臣は自らが立てさせた会見所に幹部を集めて泣きながら次のように訓示した。
「諸君、当直医は、院長命に背き夜間救急を放棄した。受け入れ態勢がないから医療は出来んと言って救急搬送を勝手に断りよった。これが病院か。
病院は空床がなくても受け入れをしなければならないのだ。
検査機器がない、やれ薬剤がない、機材がないなどは救急を放棄する理由にならぬ。
MRIがなかったらCTがあるじゃないか。CTがなくなれば、XPでいくんじゃ。
XPもなくなったら足で蹴って反応を見い。足もやられたら口で噛みついて意識を確かめい。
当直医には応召義務があるということを忘れちゃいかん。
病院は公立である。知事が守って下さる・・・」
以下、訓示は一時間以上も続いたため、当直明け通常勤務後の残業の連続で、立っていることができない医師たちは次々と倒れた...
(ネタ元)7月10日、司令官であった牟田口中将は自らが建立させた遥拝所に幹部を集めて泣きながら次のように訓示した。
「諸君、佐藤烈兵団長は、軍命に背きコヒマ方面の戦線を放棄した。
食う物がないから戦争は出来んと言って勝手に退りよった。これが皇軍か。
皇軍は食う物がなくても戦いをしなければならないのだ。
兵器がない、やれ弾丸がない、食う物がないなどは戦いを放棄する理由にならぬ。
弾丸がなかったら銃剣があるじゃないか。銃剣がなくなれば、腕でいくんじゃ。
腕もなくなったら足で蹴れ。足もやられたら口で噛みついて行け。
日本男子には大和魂があるということを忘れちゃいかん。
日本は神州である。神々が守って下さる・・・」
以下、訓示は一時間以上も続いたため、栄養失調で立っていることができない将校たちは次々と倒れた。
-----(引用、終わり)-----
ITだろうが何だろうが、入力するのは人です。それも一番事情に通じている人がしないと、その入力された情報に価値はない。
その、人そのものが絶対的に足らないのに、IT技術活用がどうのとやってもナンセンスです。
その上、この二階経産相のような「モラルが足りたい」と宣う大臣までいるというこの国はいったいどうなっているのか。
内科開業医のお勉強部屋で言われていることに私も同感です。
「モラルが足りない」でことを終わりにするのなら政治は要らない。
2008年11月11日
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