2006年10月31日

スタチンが呼吸機能を改善させる?

スタチンというのは、高コレステロール血症に使用されている薬でメバロチンなどが有名です。これには抗炎症作用もあって、動脈硬化の予防だけでなく他にも好影響を与えているとか言われています。中には抗ガン作用もあるのではないかとか。
このニュースは、そのスタチンがタバコによる肺機能障害を防いでくれるかもしれないという研究報告です。
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スタチンは喫煙者の肺機能の低下を遅らせる
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=500&articleLang=ja&articleId=37123
スタチン投与と関連して呼吸器関連の救急受診および入院も、有意に35%減少した
【ソルトレークシティ 10月24日】高コレステロール血症のためにスタチンを服用している喫煙者の肺機能低下の進行は、肺疾患の徴候のない元喫煙者よりも遅いことが、第72回米国胸部疾患学会年次総会CHEST 2006(ソルトレークシティ)で23日に報告された。
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485例の喫煙者、元喫煙者を対象にスタチンを服用している者(238例)と服用していない者について平均1.6年間で呼吸機能がどうなるのか調べた研究のようです。

その結果は、、、
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スタチンを使用していない患者のFEV1は88 mL/年の割合で低下したが、スタチンを使用している患者ではわずか12 mL/年の低下であった(P<0.0001)。スタチンを使用していない患者のFVCは23 mL/年の割合で低下し、スタチン治療を行っている患者は実際に125 mL/年の割合で増加した(P<0.0001)。

スタチンが肺機能に与えた好ましい影響は喫煙者と元喫煙者で同様であり、疾患が閉塞性か拘束性かにかかわらず認められた。

スタチンの使用に関連して、呼吸器関連の救急受診および入院は、有意に35%減少した(P=0.02)とYounis博士は発表した。
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ということで、いいことばっかりのよう、ほんまかいなと眉に唾したいような気もします。

「我々の仮説では、スタチンはサイトカインの放出を減らし炎症過程を止め、アテローム性動脈硬化性心疾患において認められるのと同様の抗線維素溶解作用を示す」とMehta博士はコメントした。「我々は[スタチンが]疾患過程を最初の段階から阻止すると考えている。」ということですから、前から言われているスタチンの抗炎症効果に基づくものかもしれないですね。
ラベル:健康 生活 医療
posted by machiisha at 09:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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