2006. 4. 2
乳児への抗菌薬投与で喘息リスク倍増?
メタ分析で明らかに
>乳幼児に対する抗菌薬の使用が増えている。並行して、小児喘息患者も増えている。カナダBritish Columbia大学のFawziah Marra氏らは、生後1年間の抗菌薬曝露と、その後18歳までの小児喘息発症との関係を調べるメタ分析を行った。得られた結果は、抗菌薬の投与を受けなかった小児に比べ、1コース以上の治療歴がある小児の喘息リスクは2倍になることがわかった。詳細はChest誌2006年3月号に報告された。
どうして近年こうも気管支喘息が増えたのか、また特に先進国と言われるところで多いのかという疑問に、この研究は答えてくれる。そういやぁ、日本でもアレルギー疾患が増えたのはきれいになりすぎたからだ、寄生虫を追い出してしまったからだという主張をされている有名な先生もいる。
ただ、はたしてこのもっともらしい主張が事実なのかどうか、、、
この研究でも「この関係は、前向き研究(同1.12)では有意でなかったが、後ろ向き研究では有意かつ高い値になった」とあります。前向き研究では有意ではなかったということが重要で、こういう結果はだいたい眉に唾して聞いておいた方がよい。
ラベル:医療