ORCAプロジェクトの中心メンバーである石原謙先生は、私の同級生で、昨日同窓会にこられ、お話を聞いたのですが、すごい危機感を持っておられた。
医師会員である私の方が、本来は当事者なのに、あまりにノホホンとしすぎていたと実感させられました。
医療の効率というのは1億円を投資してどれほどの利潤をあげられるかというような効率とは違うと。1億円あったら、どれだけの人の命や健康が守れるかどうかというのが、医療では本当の効率なんだ、という主張をされていたのが一番印象に残りました。
それが今、自分たちの利潤という目的を、規制緩和とか構造改革とかいう名で隠して、行われようとしている、それをさらにマスコミがあおり立ててもいる。
こちらの声はあまりに小さい。
もっと声を上げないといけない。
それにはエビデンスがいる。我々の主張にはこういうエビデンスがあるんだ、なぜ株式会社形式を医療に持ち込んだらいけないのか、アメリカの医療は決して良いものではないのだというエビデンス、などなど。
さらに、医療者は自分たちはこういうことをしているんだということをもっともっとオープンにしないといけない。
ただし、現在、医療ほどオープンな業種はないとも言っていました。
金の流れ、ものの流れ、全てが毎月毎月オープンにされている。レセプトなんて、毎月棚卸しをして、それを全て表にさらしているようなもんだというんです。こんな業種は、医療以外にはないと。
(オリックスやセコムはこんなことをしているか?)
ORCAは、オープンであること、エビデンスの蓄積、その両方に威力を発揮する。
しかし、なんとかここまで来たけど、まだつぶされる危険性がある。
まだ、油断ならない。
それには、一般の医師会員に、このプロジェクトのことをもっともっと知ってほしいと言われていました。
実利面でも、ORCAがあるだけで、レセコン専用機のハードやソフト、メンテの価格がどれほど安くなっているか、自分はORCAを使っていなくても、安くなっているということで間接的にその恩恵を受けている。ORCAは国や企業から金をもらってやっているのではなく、医師会がやっている。それには医師会費が使われているのだが、今でも無駄にはなっていない、こういう間接的な形で帰ってきていると。
私に何ができるか、、、
パソコンおたくにすぎない一医師会員にできることと言ったら、まぁ、debianのインストール、ORCAのインストールの実演くらいだけど、それがもたもたしていたら逆効果になってしまいます。インストールの難しさだけが際だっては何にもならない、本来のORCAの意味がどっかに行ってしまっては逆効果です。
昨夜、高速バスで帰ってくる中でいろいろ考えたのですが、これといったことはないですねぇ、、、
毎日、借金の重さに耐えながら、日常診療に追われている一医師会員には、声援を送ることくらいしかできません。
がんばれ、ORCAプロジェクト!
ラベル:医療